善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず|孫子の名言

孫子の兵法

善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず

今回は、孫子の兵法の一節で名言の一つでもある「善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず」という言葉について見ていきたいと思います。

「善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず」の一節

善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず。ゆえによく人を択てて勢に任ず。

勢に任ずる者は、その人を戦わしむるや、木石を転ずるがごとし。木石の性は、安なればすなわち静に、危なればすなわち動き、方なればすなわち止まり、円なればすなわち行く。ゆえに善く人を戦わしむるの勢い 円石を千仞の山に転ずるがごときは、勢なり。

「善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず」は、孫子の兵法の第五章「勢篇」で出てくる一節です。この「善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず」の一節を現代語に訳してみましょう。

「善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず」の現代語訳

優れた兵法家は軍の勢いを求めるが、兵士個々人の力を求めることはない。だから、人材を適材適所に配置した後は、軍の勢いに任せるのである。

勢いに任せる指揮官が兵士を戦わせる様子は、木や石を勢いよく転がすようなものである。木や石は、安定している時は静止しているが、不安定であれば動き始め、木や石の形が四角であれば止まり、丸ければ転がっていく。そして、兵士を上手く戦わせている者の勢いが、丸い石を千尋の山から転がり落とすような様を「勢」というのである。

これが現代語訳になります。

「善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず」の解説

優れた兵法家は、「人材を適材適所に配置」し、「いざ戦いが始まると、個々人の能力よりも自軍全体の勢いを重視する」ものだと、「善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず」の一節で孫子は言います。

自軍に勢いがあれば勢いに乗って兵は勇敢に戦いますが、一度勢いを失ってしまったら普段は勇敢な兵であっても臆病な状態になり、本来の力ができません。だからこそ、指揮する者は、全体の戦局を見て自軍の勢いを把握しておかないとならないわけです。

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