敵の利を取る者は貨なり

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孫子の兵法

敵の利を取る者は貨なり
孫子の名言

今回は、孫子の兵法の一節で名言の一つでもある「敵の利を取る者は貨なり」という言葉について見ていきたいと思います。

「敵の利を取る者は貨なり」の一節

敵を殺す者は怒りなり。敵の利を取る者は貨なり

ゆえに車戦に車十乗已上を得れば、そのまず得たる者を賞し、しかしてその旌旗を更め、車は雑えてこれに乗らしめ、卒は善くしてこれを養わしむ。これを敵に勝ちて強を益すと謂う。

「敵の利を取る者は貨なり」は、孫子の兵法の第二章「作戦篇」で出てくる一節です。この「敵の利を取る者は貨なり」の一節を現代語に訳してみましょう。

「敵の利を取る者は貨なり」の現代語訳

戦兵士に敵を殺させるのは怒りの感情にしかならないが、兵士に敵の財貨を奪い取らせるのは利益になる

だから、戦車を使った戦いで相手の戦車を十台以上鹵獲した時は、最初に鹵獲した者に褒賞を与える。奪った戦車は旗を自国のものに取り替えて、自国の軍に組み入れて兵を乗せる。捕虜にした兵卒には待遇を良くして味方に組み入れる。これが敵国に勝ちながら、国力を増強させる方法である。

これが現代語訳になります。

「敵の利を取る者は貨なり」の解説

「敵の利を取る者は貨なり」といえば、現代のビジネスシーンで例えるなら「M&A」でしょうか。

ライバル会社とやりあって倒すのではなく、ライバル会社を自社に取り込んで、そのリソースやノウハウを吸収するのも一つの企業成長戦略の一つだと言えるでしょう。

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